家づくりやマンションの購入、リフォームをするときに
インテリアの打ち合わせと並行して行われるのが、電気設備(照明・スイッチ・コンセント)の打ち合せです。
図面の中には、白い丸○や黒い点●などがたくさん並んでいて、「これ、何の記号?」と思ったがある方もいると思います。
電気設備図には、照明器具だけでなく、
スイッチやコンセント、換気扇など、家の電気設備に関する情報が書かれています。
その記号が何を示すのかよくわからないけれど、打ち合わせで「照明どうしますか?」と尋ねられて、「どうしますか?」と言われても…と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、図面に書かれている電気設備記号の中から、照明に関する記号の読み方と、
照明提案歴25年の経験から、後悔しない照明計画のポイントもお伝えします。
電気設備図(電気図面)とは?
電気設備図とは、部屋のどこにどんな照明を取り付け、
どのスイッチで点灯・消灯(回路)させるのか、
コンセントや換気扇の位置を記した図面です。
AIで作ってもらうと、このようになりました。お手持ちの図面とは異なるかもしれまんせんが、
このように丸や点がたくさんあります。

設計の初期段階(たたき台プラン)では、
図面上の照明位置にズラリと「○」だけが並んでいることもあります。
<後悔しないポイント>
家づくりでは、照明の打ち合わせは終盤になることが多いですが、
理想の照明のイメージや、どうしても取り入れたい照明器具がある場合は、
間取りを決める段階で設計の方に伝えておくことが必要です。
そうすることで、「本当はこうしたかった」ということを減らすことができます。
代表的な電気設備記号(照明編)
照明器具には、決められた記号があります。
よく使われる照明の記号をまとめました。
お手元の図面と照らし合わせながら、リビングやダイニング、廊下などに、どんな記号がついているかチェックしてみてください。

※実際の図面ではメーカーや設計会社によって多少表記が異なる場合があります。
天井につける照明、ダウンライト、壁につける照明など、器具によって記号が違います。
例えば
・リビングの中央に○が1つ
天井に直接取り付けるシーリングライトなどが1台設置できる(引っ掛けシーリングなど)計画になっている。

<後悔しないポイント>
「〇があるから、シーリングライトをつければいい」と、すぐに決めると失敗につながりやすくなります。「リビング」と言っても、暮らし方は人それぞれです。
・テレビを見ることが多いか
・ダイニングまで含めて一つの空間として使うのか
・夜も部屋全体を明るくする必要があるのか、必要なところだけ灯したいのか
部屋での過ごし方をイメージしながら選ぶことが大切です。
・ダイニングの上に○が2つ
テーブルの上を照らすペンダントライトを2台吊り下げる計画です。

<後悔しないポイント>
テーブルの大きさや位置、周囲の家具の配置、食事をするときの目線などを考えながら、照明の大きさや高さ、灯数を決めていきます。
・リビングや寝室、玄関やトイレに◎
天井に埋め込むダウンライトを表しています。

<後悔しないポイント>
ダウンライトはすっきり見えるイメージですが、
「暗いと困るから」と、台数が多くなると目障り感じることもあります。
(空間をすっきり見せたいなら、天井に照明がないことが最もすっきり見えす)
・家具を置いた時どうなるか
・ベッドやソファで寝転んだときに眩しくないか
・絵を照らすためのダウンライトにしよう
など、ダウンライトの種類や配置も家の雰囲気を左右することなります。
「流行っているから」で、決めない。
最近、SNSで家づくりや施工事例の写真を見ていると、ライン照明をよく見かけます。
天井に細い光のラインが入っていると、
空間が洗練されて見えるし、すっきりして見えるし、今っぽい。

「こんな照明を入れたら、おしゃれな家になりそう」と思う人もいると思います。
ライン照明そのものが悪いわけではありません。
建築のラインをきれいに見せたり、壁をきれいに照らす手法です。
ただ、照明を選ぶときに、
「今、流行っているから」という理由で決めるのは、ちょっと待って!と思っています。
・メンテナンスは?
特にライン照明のような建築化照明は、将来故障したり点灯しなくなった際の交換作業が簡単ではない場合があります。計画時に交換方法を確認しておくことが重要です。
・自分の「好き」と「暮らし」に合っている?
インテリアや照明にも、その時代ごとの流行があります。
流行は、いつか新しいものに変わります。
家はSNSで披露するためではなく、そこで何年も暮らしていく場所です。
「SNSで見たから」ではなく、「私の暮らしには、この灯りが欲しい」そう思って選んだ照明なら、
時代やインテリアが変わっても長く大切にすることができます。
部屋の雰囲気をつくる照明とは
天井や壁際にライン照明を入れても、その光が目線より上にあるなら、結局は「頭より上の灯り」です。
心地いい部屋の雰囲気をつくるには、目線より上(頭の上)の灯りだけではなく、目線の高さや目線より下にある灯りも重要です。
例えば、
- ソファの横のテーブルランプ
- ダイニングテーブルの上のペンダント
- 床に置くフロアランプ
- チェストの上で壁や雑貨を照らすランプ

こうした灯りが加わると、天井の照明だけだった部屋に、柔らかい光の円が壁や床に生まれます。
天井の灯りだけで終わらせず、目線の高さに小さな灯りをいくつか置くことで、
心地よさや雰囲気を自分好みにアレンジしやすくなります。
家を建てるときに、全部決めなくてもいい
家づくりやリフォームをするときは、照明以外にも決めることがたくさんあります。
考えることが多くて、照明までじっくり考える余裕がなくなってしまうこともあります。
だから、最初からすべての照明を完璧に決めなくてもいいと思っています。
生活に必要な最低限の照明、例えば、ダウンライトやシーリングライトなどをつけておく。
そして実際に暮らし始めてから、
「私はここに座ることが多いな」
「ここで手帳を書く時間が好き」
「夜、部屋が明るすぎるな」
と、自分の暮らしを見ながら灯りを足していくのはいかがですか。
テーブルランプやフロアランプなら、
ライフステージの変化で暮らし方が変われば、灯りの場所を変えることも簡単です。
そのほうが、自分の暮らしに合わせて、自分らしい空間をつくりやすいのです。

家づくりは、引っ越した日で終わりではありません。
暮らしながら、収納を工夫したり、好きなインテリア雑貨を飾るように
照明も「この場所で過ごす時間が多いから、もう少し灯りを増やそう」と、
家づくりの続きを、暮らしながら楽しんでいく というのもいいなと思っています。
「家が完成した瞬間が100点」である必要はありません。
暮らしながら自分らしいあかりの空間をつくっていくプロセスも、ぜひ楽しんでみてください。
たくさんの方が、心から寛げるお気に入りの灯りに出会えますように。
今の暮らしに、灯りを合わせる
家づくりやリフォームが終わって、実際に暮らし始めてから、
「この部屋、もう少しこうしたいな」
「もっとくつろげる場所にしたいな」
と思うこともあります。
また、ライフステージが変われば、家での過ごし方も変わります。
家族が集まっていたリビングで、今は一人で過ごす時間が増えた。
ダイニングで食事をするだけでなく、本を読んだり、手帳を書いたりするようになった。
そんな暮らしの変化に合わせて、灯りも変えていいのです。
「今の部屋をもっとくつろげる場所にしたい」
「自分に合った照明を選んで、好きなものに囲まれた空間をつくりたい」
そんなふうに思ったとき、どこに相談したらいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
家づくりやリフォームのときには、担当の方へ空間全体を見ながら照明を相談できます。
でも、暮らし始めてからやライフステージが変わってから、
テーブルランプを取り入れたい、
照明器具を買い替えたい、
部屋の灯りを見直したいと思ったときに、
暮らし方やインテリアまで含めて相談できる場所は、意外とありません。
私は、そこをお手伝いしたいと思い、サポートを始めました。
大阪を拠点にご自宅に伺い、暮らし方や好きなものをお聞きしながら、お部屋に合わせた照明選びをお手伝いしています。
照明選びから買い物同行、取り付け、複数のお部屋のコーディネートまで、暮らしに合わせてトータルでサポートしています。

遠方の方にはオンラインで相談を行っています。
暮らし始めてから、灯りのことで困ったら、私のところへ。