今月もご覧いただきありがとうございます。
vol.3は、照明を語るときに外せないテーマ、「北欧と日本の照明事情について」 です。
北欧インテリアが日本で愛される理由
照明に詳しくない方でも、こちらの写真のような北欧デザインのランプを
一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。


雑誌やSNSに登場ことも多く、
北欧インテリアは、日本でも長年愛され続けています。
その理由のひとつは、北欧と日本のライフスタイルに
共通点が多いことだとも言われています
また、日本の木造住宅や和の空間、ナチュラルなインテリアと
とても相性がよく取り入れやすいです。
それも愛される理由かもしれません。
だからこそ
「こんな部屋にしたい」
と憧れて、北欧照明を取り入れたいと考える方が多いのでしょう。
私も北欧照明の美しさに魅せられ、照明を購入した一人です。
お風呂上りにベッドサイドに置いたランプを点け、
温かく広がる灯りを見ていると、
一日の疲れや緊張がゆっくりとほぐれていくのを感じます。

「失敗した」と感じる理由
一方で、実際に北欧照明を取り入れたあと
「思っていたより暗かった」という声も少なくありません。
その原因の多くは、“明るさの感じ方”の違いです。
北欧と日本では、明るさの感じ方が大きく異なります。
そのため、同じ照明をそのまま日本人の生活に取り入れると
違和感を覚えるのは当然のことです。
日本は一年を通して太陽の光に恵まれていて、
私たちは自然と明るい環境に慣れています。
欧米の方が来日すると、サングラスをしているが多いという話も
よく知られています。
それほど、光の感じ方や目の特性には違いがあるのです。
しかし北欧は、冬が長く日照時間が短く、
自然光がとても貴重な存在です。
長い夜の時間を心地よく過ごすために
一部屋にいくつもの灯りを使う「一室多灯」の文化が育まれたのだと思います。
一室多灯と一室一灯という文化の違い
北欧では、一室に複数の灯り
(テーブルランプ、フロアランプ、ペンダントライトなど)を配置する
「一室多灯」が基本です。

対して日本では、戦後の住宅事情や省エネ志向、
効率性の重視から「一室一灯」が広まりました。
天井中央の主照明で空間全体を均一に照らすスタイルです。

どちらが優れているということではなく、
気候や歴史、価値観の違いです。
そのため、北欧の照明を一灯だけ日本の住まいに取り入れると、「暗い」と感じるのは
ごく自然なことです。
本来は複数の灯りで空間をつくる前提でデザインされているものだからです。
北欧照明を日本で心地よく使うには
北欧照明を美しく活かすためには、デザインだけでなく
・今使っている照明とのバランス
・光の色をどう選ぶか
・設置する高さや位置
ということも、考える必要があります。
さらに大切なのは、
「そこで何をするのか」
「どんな時間を過ごしたいのか」
まで考えて、
どんな灯りをどこに置くのかまで考えることで、
その灯りは本領を発揮します。

憧れを「私の暮らし流」にする
せっかく選んだお気に入りの照明を、「失敗だった」と感じてほしくない。
何を基準に選べばよいのか。
どれが自分の家や暮らしに適しているのか。
それを整理し、実現していくことが、私の役割だと思っています。
憧れをそのまま真似るのではなく、
文化の背景を知り、自分の暮らしに合わせて整える。
北欧と日本の違いを理解することは、
灯りをもっと自由に、もっと楽しむ第一歩かもしれません。
お客様事例のご紹介
左がBefore、右がAfterです。


座る位置や視線の向き、動線を見直しながら、灯りを配置しました。
同じ空間でも光の重なり、奥行きと落ち着きが生まれます。
快適で心地よい空間作りには、
ご自身の暮らしに合わせることが大切です。
けれど、それを一人で考えるのは意外と難しいものです。
どこにどんな灯りを置けばいいのか。
今の照明を活かしながら、どう変えていくのか。
そんなときは、ぜひご相談ください。
灯りが変わると、生活の質が変わり始めます。
その変化をぜひご自宅で体感していただけたらと思います。
配信版では、テーマの内容で文字数がいっぱいになり、
今月のおすすめ照明をお休みしていました。
ホームページ版では、あわせてご紹介いたします。
今月の一灯(おすすめの灯り)はこちら



